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イスラエルとデビアス社の争い

というわけで、皇国・日本に到着しました。
感想としては、口にするもの全てがことごとく美味しいです。
甚だ美味しい、いちいち美味しいです。
今後とも、宜しくお願いいたします。

ダイヤモンドに関して、こんな歴史があったのですね。
参考までに。

 ユダヤ人の悲願は自分達の国を持つことでした。 そして第二次世界大戦後にようやっとイスラエルの建国にいたります。 その後、ユダヤ人国家イスラエルはダイヤモンド産業を国の基幹産業の一つとして育成します。 具体的にはダイヤモンドの輸出入に関税を掛けないなどの優遇策を講じて、ダイヤモンド産業を急速に発展させました。 ダイヤモンド産業の発展が如何にイスラエル経済に貢献してきたかは想像以上のものがあります。 1949年にはたった 512万ドルだったイスラエルのダイヤモンドの輸出は 1960 年には 5632万ドルに 1970年には 2億204万ドルに 1980年には 14億906万ドルとなります。 なんと、加工ダイヤモンドの輸出がイスラエルの全輸出の約四分の一以上を占めるまでになったのです。(イスラエルから日本への輸出額の約7ー8割がダイヤモンドであると言われます。) この発展の陰には国際金融界を牛耳るユダヤ系の資本とデビアス社を始めとするダイヤモンド産業に関わるユダヤ人の連携があったことは言うまでもありません。

 しかし、イスラエルのダイヤモンド産業の発展に伴い、ユダヤ国家としてのイスラエルの国家利益と、ユダヤ系とはいえデビアス社のカルテルとの間に問題が生じるようになっていきます。 イスラエルの急激な発展でこの時期にアントワープのユダヤ系を中心にした加工業者に数千人の失業者がでたと言われます。 他方、イスラエルのダイヤモンド産業は次第に力をつけてきて「もう一つのデビアス」と云われる程の力を持つようになります。 そしてついにはインド資本を巻き込み(デビアス社から買った原石の又買いをする)、軍需の分野で親しい南アフリカともはかり(デビアス社を通さない直接買い付けをする)、など、原石の買い付けから研磨加工、輸出まで全てを牛耳りたいとゆう考えを持つに至り、デビアス社と対立するようになったと思われます。

 1978年にデビアス社はデビアス社の支配を脅かすイスラエルのダイヤモンド産業に対して、原石割当量の 20% 削減を通告したのです。 イスラエルは反撃して南アなどからのデビアス社を通さない原石の直接買い付けにより、原石の在庫量はほぼデビアス社と同じレベルに達したと云われます。
そしてイスラエルがデビアス社と争った結果、ダイヤモンド原石は供給過剰になり、デビアス社によるダイヤモンド市場のコントロールが利かなくなり、大暴落が始まったのです。

 その結果、イスラエルのダイヤモンド産業は、一時、1980年には 14億 900万ドル(235万カラット)まで輸出を伸ばしたのですが、その後は、デビアス社が国際金融界を通じてかけた圧力、特にイスラエルのダイヤモンド産業に融資した銀行や、直接イスラエルと取引に応じたアフリカ諸国や業者への徹底的な圧力に屈してしまいます。
そして、イスラエルのダイヤモンドの輸出は 1982年には 9億 400万ドルに 1983年には 6億 2500万ドルまでに落ち込み、数千人の研磨工の失業者を出します。 そしてイスラエルのダイヤモンド産業は再びデビアス社のコントロールの下に置かれるようになるのです。 

 現在では、原石の買い付けはデビアス社、研磨加工はイスラエルという住み分けが進んでイスラエルのダイヤモンド産業も以前の活況を呈するようになってきています。

以上、「購入者の側に立ったダイヤモンド入門」より抜粋。

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