おもしろき こともなき世を おもしろく

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動けば雷電の如く 発すれば風雨の如し

幕府の作法で、
将軍の顔というのは大名でも見ることができない。
江戸城での拝謁のときは将軍は上段の御簾のなかに坐し、
御簾があがっても
諸大名は平伏したままで顔をあげてはならないことになっている。
たとえ上目でも将軍を見ることは非常な非礼とされていた。

江戸では寛永時への墓参のときなど、将軍は市中へ出る。
しかし乗物を用いているため、
江戸の市民でも将軍の顔をおがむことはできない。

が、この異例の行幸の異例さの第一は、
将軍が馬上で全身を衆目の前に曝していることであった。

(こんな若者だったのか)
と、
晋作は近づいてくる徳川家茂の騎馬姿をながめて意外な思いがした。
存外、可愛げではないか。

ひとびとはみな土下座している。
が、晋作だけは顔をあげていた。

「いよう。――」

と、この男は、
花道の役者に大向うから声をかけるように叫んだ。

「――征夷大将軍」

といったとき、
さすがに連れの山県狂介らも顔色をうしなった。

家康以来、
天下のぬしに対してこれほどの無礼の挙動をとった男もない。
そういう事件も、徳川三百年間、一件もなかった。
もしあったとすれば、
ただの刑では済まず、鋸挽きの刑にでも処せられたであろう・・・。

<司馬遼太郎著“世に棲む日日”より抜粋>

この男、天才にして大不良です。
世が太平の世なら、確実に政治犯人です。
神出鬼没、機略縦横、電光石火のこの大不良が事件を起こして、
クーデター起こして、もう滅茶苦茶やります、
ニッポン回天の為に。

間違えない、
この大不良がいなければ日本の回天はあの時、
あのようにはなっていなかった。。。

私は今まで、
古今東西誰と一番会いたかったか、と言われれば、
布袋のアニキでしたが、今は違います、
この天才に、会ってみたい。


今日はその天才高杉晋作の、誕生日。

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