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タイの水掛祭り、ソンクラーンのリアルストーリーです。

 สวัสดีปีใหม่

さて、前回はお祭りのお話しになりまして、未だにいか踊りの余韻にひたっているわけですが、全国各地にはさまざまなお祭りがあるもんです。ボクの故郷にもやはりお祭りはありまして、それがなんと!1300年以上前から行われていることを、今年初めて知りました。1300年てすごいですよね、だって、まだこの世に武士が存在してない。

あと有名どころで言えば、京都の祇園祭りなんてのは、絶対行きたいもんですな。それと、徳島のよさこい、ですか。これらは今後行ってみてから尽忠報国、いや間違えた、その都度報告をしたいと思います。

ところで、文頭に記載されてあるへんてこりんな文字はですね、「サワディーピーマイ」と読むんですが、そういえば、このくらいの単語ならば、なんとか読めるようになってしまいました。まぁ、すでにお察しの通りタイ文字なんですが。ボクが初めてこの文字を見たのは、友人がタイに行って、その友人の名前を現地の人に書いてもらった時、「こんな文字、読めないよねー」なんてくっちゃべっていたのが思い出されます。

サワディーピーマイとは、Happy New Year、つまり、新年!やったぜ!という意味なんですが、日本の年末年始の様に、タイでも1週間くらい休むわけなんです。で、聞いた話によると、毎年この正月に、500人くらい死人が出るようなんです・・・。

さて、正月休みの前日、つまり、日本で言う年末の大掃除!みたいな日に会社に行くと、すでに殺気が充満してるわけなんです。私が勤務していた企業は、タイ人の職人が100人以上いるところでして、基本的に若い子達が多いんです。平均年齢は20代前半でしょうか。となるとですね、やっぱりやんちゃな子がいるんですよ。わんぱくな子が、いるんです。

結論から申し上げますと、タイの正月は新年、というより、“お祭り”のムードが濃い。有名な水掛祭りであります。この「祭り」と呼ばれる戦はですね、見ず知らずの人にも水をかけ合い、楽しむものです。その水をかける行為自体が「敬意を払う」という意ですからもうタチひろし、いや間違えた、タチ悪い。言い方を変えると無礼講、わかりやすく言うと下克上の戦国時代、こりゃ山本勘助が必要だ。

要するにですね、ボクが殺気を感じるのは、そのやんちゃでわんぱくな子を筆頭にですね、視線を感じるんですよ。ってか、明らかにニヤニヤしてる。やばい、スキを見せると斬られる。1週間くらい休むんで、その仕事締めに集中しようとするわけなんですが、もう、みなの雰囲気が、正月気分全開になってる。全快に全開になってる。足が浮き足立って、目がすでに泳いでんの。

いやさすがにですね、会社の中であからさまにバケツでざぶ~ん!とはいかないんですが、どうゆうわけやら、ベビーパウダーも顔に付け合うのもルールみたいなんです。あ、今ウィキ見たら、メンソール配合のベビーパウダーで、冷却効果を高めるためらしい。暑いですからね、そうだ、言うの忘れてた、ってゆうか、ご存知かも知れませんがタイの正月は4月でしてね、タイでは1年を通じてもっとも暑い時期なんです。

まぁ、とにかく、水もそうなんですが、ベビーパウダーを顔に塗った落ち武者のようなタイの職人さんたちが次第に現れ、社内をウロウロし始めるんです。

で、さっきのやんちゃで、わんぱくな子がいるじゃないですか。もうその子なんて、そのパウダーをうまく自分でメイクして、

デーモン閣下みたいになってるんスよ。ヤダ。絶対つかまりたく、ない。って思うじゃないですか。だから、話が前後するようですが、仕事に忙しい振りをして、スキを与えないようにするんです。それでも、上記の通り、正月なんで、もう通用しない→群雄割拠→下克上→乱世→戦国時代→ベビーパウダー、という流れになるわけなんです。間違いない、事件は現場で起こっている。

で、そのパウダーを顔に塗るのもですね、「良い年になりますように」なんて言いながら塗って来るわけですから、礼として断れないんですよ。若い子だけじゃなく、会社のナンバー2の人も塗りに来てくれるもんだから、完全にこれは文化の違い、素直に感謝を表して受けるわけなんです。

でも、

閣下には塗られたくない。

だって、遠くからニヤニヤして、時にはどこかに隠れてて、そいでもって追っかけてくるんですよ、閣下が。・・・な~んてね、ホントに嫌がってるわけではなくて、そこから逃げるのが、また楽しい。でも、つかまると、ベビーパウダーの餌食。正月休み前の仕事おさめの日は、毎年そんなでしたね。毎年閣下から逃げてたような気がする・・・。

2年目、3年目なんてのは、たしかバンコクから離れてどっか行ってたと思うけど、はじめの年なんてのは、私もこの水かけ祭りに参戦しようと思いましてね、バンコクにいました。朝起きるとですね、思ったより市内は閑散としていてですね、異様に静か。それもそのはず、バンコクは東京の様に田舎から来ている人がほとんどなので、みんな田舎に帰るんですよね。だから、市内中心は、結構静か。

でもね、外に出てみると、

こんな車がところどころにいらっしゃるわけなんですよ。もう絶対閣下の仕業。ヤダ。やっぱりつかまりたくない。

さきにも記載した通り、「見ず知らずの人でも」ですからね。わかりやすく言うとみなごろしの剣、とにかくその行為自体が「敬意を払う」もんだから、どんなにキレイな服を来ても、それを受けるべきだし、ましてや怒ってはいけない。ってか、こんな日にキレイな服着る人いない。

で、参戦したわけなんです。大和の心として赤いハッピを着てね、

こんな感じで友人の車にタンクぶっこんで、街をうねりまわるわけなんです。

道沿いにはずら~っと人が待ち構えていて、水のかけ合い。

欧米人も結構参加してます。

もう、女だらけの水泳大会 みたい、ポロリしてる。

まわっているとですね、やはりここが関が原みたいな激戦区はありましてね、びっくりしたのが、川の水をすげーでかいポンプで汲み上げて、消防車が如く撒き散らしてる。川の水汚いし、こりゃ反則ですよ、だってすごいんだもの、あれはホントに消防車並み。ちなみに歳三は最後の方、陸軍奉行並。

夕方にもなってくるとですね、もうエスカレートして、水の中に氷を入れてくる輩もいる。真昼間から水被ってるもんですから、ただで寒いのに、この氷水がコタえる。冷たいし、ってか痛い。硬いじゃないですか、ふつうに。もうここまで来ると喧嘩ですよ。「氷はダメだ!」みたいな感じで。稀代の軍師・山本勘助が必要な敗勢だったんですが、なんせこの頃は勘助の存在を知らなかった。

で、まぁこの水かけ祭りは楽しいことばかりではなくてですね、問題もあるようです。ここは、ウィキの言葉を借りて申し上げます。

一方、この様な無礼講の祭による問題も多数起こっている。ソンクラーンの期間中には人々がお祭り気分に包まれるため、飲酒した状態での車・バイク等の運転が多くなると言われている。また、無礼講ムードに包まれることから、走行中の車・バイクに水をかけることも多く、水を被ってバランスを失った酔っぱらいドライバーが事故を起こすこともある。このためタイにおいてはソンクラーン期間中が一年でもっとも事故数・事故死者数が多いとも言われる。さらに、「祭り」であるため法律で保護されており、この期間中に水を被って何らかの被害にあっても損害賠償を請求することが出来ないと言う問題もある。

で、毎年500人くらい死んでる、と聞いたんです。もう、タイ人懲りないから。でも、タイ人のこうゆう性格、好き。すぐムードに包まれるの。選挙の前日はお酒飲んじゃダメ、とか。何故なら二日酔いで選挙来ないから、とか。むふふふ。

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