粋華志義

Tの主張

某アジア国と仕事をしていた時の話。
「この日には絶対に送らなければいけない!」
という大事な商品がありました。

人生プランを立ててもなかなか計画通りに行かないように、
モノづくりというものも、
その工程でさまざまな問題が発生するものです。

その商品も、最後の最後になってとある問題が発生し、
ギリギリになって発送予定当日には結局送れなくなり、
何とかお客様に連絡して発送を数日(2日くらい)引き延ばしてもらいました。
日本サイドの工程も全部ズラしてもらったのです。

ちなみに、
この商品は特殊な加工をする商品で外の工場と連携して製作していました。

そしてその加工は、最後の工程となるわけです。
そうです、
前回もこの最後の工程で失敗したので、
その日すぐに綿密な打ち合わせをし、2日後に備えました。

翌日何回か確認の連絡をしたところ、

「問題なし」

「問題なし」

「問題なし」

との事。

さて当日。
朝に即効連絡を入れました。

「問題なし、昼過ぎには持っていけるよ」

うんうん、良かった。
外は雨が降ってきました。何故か雨が降ると心も晴れないものです。

昼過ぎに再度確認の電話。
すると別のスタッフが出て、

「今会社を出たところだよ」

そうですか、出ましたか。
じゃぁ30分もすれば着くでしょう。

30分後経過。

45分経過。

遅いです・・・。

1時間経過。

遅い!
電話をすると、また別のスタッフ。

「まだ帰ってきてないよ」

ん~、渋滞しているのかな。
この街は雨が降ると渋滞になります。

刻々とFedExの集荷の時間が迫っております。

・・・。

・・・。

来ない・・・。

また電話してみました。

「ハロー」

えっ?
何でアンタ、そこにいるんですか?

商品は?どこ行ってたんだ!?

出た。

出、ましたよ。

「雨降ってたから、子供迎えに行ってたんだ」
「商品、明日でいい?」

・・・。
子供迎え行ってるし。
明日でいい?って今日もう間に合わないし。
しかも事後報告だし。

精神力が鍛えられました。