タイ人も他の国の人たちと同様に、時間に対して基本にルーズな感覚がある。これは、逆に言うと日本人が時間に対する価値観が飛び抜けてストイックなのだろうとは思うけど、ボクも日本人である以上、どうしてもそういった観点から、モノゴトを感じざるにはいられない。
ただ、タイに住んでいる以上、ボクもタイ人よりの感覚に寄っていることも否めないが、そんな中でもたった今、起きている今この待ち時間を使って、今起きている現象を紹介したい。
今日、ボク達はあるタイ人と13時に待ち合わせをした。今朝9時に電話がかかってきて、すでに待合せ場所にいると言う。いや、待合せ時間は13時であることを伝えて、13時であることを再確認した。これは、ボクのタイ人ワイフに言ってもらっているので、間違いない。もっと言うと、約束の時間自体もタイ人ワイフに電話で言ってもらい、ボクもそれを横で聞いていたので、間違いはないことでは、ある。
ともかくも約束の13時過ぎ(渋滞で遅れて13時10分くらい)に待合せ場所に到着してみると、いない。まあ、オンタイムで来るとははじめからこちらも思ってないので、14時くらいまで彼に連絡もせずに待ちました。それまで彼からは何も連絡がないので、こちらから連絡すると、
「はい、着きましたか。わかりました、では今からいきます」
との回答。この言い方だと、すぐ近くまで彼も来ていて、いや、もっと言えば彼こそ13時以前に着いていて、13時になってもボク達が来ないのを見て、どこか近くで時間を潰していて、彼こそボク達の連絡を待っていたのだろう、と思いました。何故なら彼は少なくとも、9時の時点で約束の場所にいたのですから。それは、彼の勘違いだったとしても。ともかく、そんな感じでボクも少なからず申し訳ない気持ちになって、すぐ来るもんだと待ってそのまま待っていました。
で、14時半になっても来ないので、これは、近くどころじゃないかと思い、電話してみると
「15時になる」
との回答。やっぱり、近くじゃないじゃん、と話になり、また待ちます。で、15時になっても来ないことは解っていたので、15時1分に私自ら電話。今までワイフにやさしくやり取りしてもらってましたが、自らの電話でその真意を正しました。
「すぐ近くまで来ている」
というもんだから、その「すぐ近く」という意味はどこなのか、あと何分かかるかを聞くと、
「今すぐ近くで信号待ちです」
というもんだから、それはいいから、あと何分で着くのか、あと何分ボク達は待てばいいのか、数字で教えてくれ、というと、
「あと5分です」
という。それをさらに、「本当かどうか」を尋ねると
「絶対だ」
と言う。タイにあしかけ8年もいると、「絶対」という言葉を軽々しく口にするタイ人ほど信用できないものはないんですが、相手が(絶対かどうかを聞いてもいないのに)「絶対だ」と言うことを言っている以上、さらに正してもどうなることもない。
15時1分に電話して「あと5分だ」と言っていたので、いや、厳密に言うと通話で一分くらい費やしたので15時7分には「絶対に」来るという彼の主張だったのに、果たして15時7分には、現れない。ボクの中では「絶対」とは数字で言うと「100%」に相当するものだと思っていて、それが99.999999999999999999999%であったとしても、それは絶対というには至らないものだと思っているので、このロジックを棚に上げて平気で口にする傾向がタイ人には、ある。
これを知っているから、15時7分に現れなくても、少し多めに見ました。が、しかーし、15時12分になっても現れないので、また電話してみました笑
すると、今度は電話に出ない。。デタ、出ましたよ。ここまで来るとバックレの可能性もなきにしもあらず、または、もう車を駐車しているところで、正に「間もなく」到着するので電話に出ないだけなのか。
すると、申し訳なさそうに現れました。時間にして15時15分くらいだったか。待ち時間、2時間。今回のケースでは、彼はボク達の時間を2時間も奪ったことになる。もっと言えば、待ったのはワイフと2人なので、合計4時間の時間を奪ったことになる。
実際の話、彼がはじめから「15時15分にと現れます」とでも言ってくれれば、ボク達はtrue(日本で言うドコモショップの様なところ)に行く用事を済ませることができたが、それも出来なくなってしまった。正に、時泥棒の典型であります。
相手のことを想って、或いは、相手を待たせたくない、という気持ちだけが先行して、時間を短めに思わず言ってしまう心境は、解ります。とかく言うボク自身も、珍しいことではありません。今回はその極端な事例ですが、知らない間に、時間泥棒はこうしたところで、大小問わず行われているのだなぁ、と改めて考えさせられました。
自分が時泥棒にならないよう、まずは気を引き締めて参ります。