おもしろき こともなき世を おもしろく

  1. 粋華志義
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「お客様は神様」の迷言

「お客様がそう言ってるから」

という言葉を時折、耳にします。何かあれば「お客さんが」「お客さんが」。こうした会話を聞いていると、まだまだ日本には「お客様は神様」だという慣習が残っているらしい、ということを感じます。

いや、その心意気は立派なんです。そのくらいの気概を持ってお客さんに対応するからこそ、今日のジャパンクオリティは確立できたのだと思います。が、それは必ずしも答えとはならないような気がするんです。今までは良かったものの、気づいてみれば世界の中で取り残されてしまっている・・・、よく言われるある種のガラパゴス化ってやつですかね。。

ひと言で言ってしまえば、お客さんも人間であって、神様なんてことは、決してない。お客さんだって、間違ってることを言うことも、あるんです。お客さんの言うこと成すことすべてを鵜呑みにしてしまっては、その商品(モノであれ、サービスであれ)を提供する側の人達(メーカー、下請け業者、自社のスタッフなど)の人権がなくなることにも繋がります。

例えば、「神様」、というように崇めて、崇めて「お客様の言うことは絶対」の精神でやっていたとしましょう、そんなことをしていたら、誰もその人には協力してはくれなくなるでしょう。気がつけば周りに誰もいなくなり、一人ぼっちになることは火を見るよりも明らか。

さらに、例えばこの「お客様は神様」という一昔前の時代の、今日となっては浅はかな考え方を応用すると、私にとっては「職人さんが神様」、「下請けが神様」という風にもなってなくる。←例えば、ですよ。こんな考えにはならないですけど、これは「お客様は神様」と言ってることと、同じことなんです、本質レベルで言えば。

お客さんはたしかに大事。お客さんがいなければ誰も商品を買ってくれる人がいなく、我々は食べていけないからです。でも、それと同じくらいにメーカーも大事。メーカーがいなければ商品がなく、買ってくれる商品がなければ、お客さんはいても我々は食べていけないからだ。

それと同じく、自社の社員さんも同じくらい大事。しいては自分も同じくらい大事なのであります。例えば、自分がお客さんのことを想って徹夜で仕事をしていたとして、過労で倒れてしまったとする。結果、そのサービスを継続して提供できなくなったら結局はお客さんにも迷惑をかけることになりかねない。お客さんだけではなく、自分の周りの人達への影響もあるでしょう。

だので、お客さんが大事なのではなく、お客さんも大事なんです。お客さんも、メーカーも、職人さんも、社員さんも、それから自分も、そのビジネスに関わる人は、みんな平等に大事なんです。これに、優劣はありません。これが、私の自論。

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