粋華志義

間。

以前、とある企業の社長さんに言われた言葉を急に、思い出した。

大事なものには、「間」という文字がある。
今この場を共有している、→空間。
今この時を共有している、→時間。
そして「人」の「間」と書いて人間。
カリベ君、人間は一人じゃ生きていけないんだよ。

思い出したのは、下記のくだりからだ。

栗山は、官兵衛の前に立ちふさがっていた絶対の壁に、小さいながらも風穴をあけてくれた。官兵衛はその風穴を通して世間の景色を見ることができたし、それによって自分が置かれている位置を確かめることができた。見確かめたところで牢に居る以上どうすることもできないことであるのに、人間はそれだけで自分が人間であることを取りもどしたような気になる。

(人間というのは、関係のなかに居てはじめて存在するのだ)