粋華志義

織田殿のいくさ

 「ただきいていますことは、織田殿のいくさは勝つべくして勝つといういくさでありまするそうで」

というと、元親はその言葉がひどく気に入ったらしく何度もうなずき、

「そうであるべきだ。いくさはばくちではない」

といった。勝つべくするにはそのためにあらゆる準備と手段の手をうたねばならない。