粋華志義

【第20回】ジュエリーを本気で考える ~20世紀最大のウソ~

たまに化粧品などのネーミングに「ダイヤモンドの輝き」だとか、「ダイヤモンド○○○」といった文言を見た事はありませんか。それと同じように前述しましたフォルスネームは、単純に聞こえをよくしたものであったはずですが、中にはひどいものも存在します。

〇〇〇ダイヤモンドや、〇〇〇ルビーなど、よく聞く宝石の名前の前後に余計なものがついていたら、注意してください。

お店に単刀直入に聞いてみるか、筆者にご連絡をいただいても構いませんし、次のジュエリー協会に相談しても良いでしょう。

【社団法人 日本ジュエリー協会 お客様相談室】
TEL : 03-6423-7415(相談専用:月、火、水、金曜日の 13:00~17:00)
FAX : 03-3839-6599
E-mail : info@jja.ne.jp

2011年6月、同協会では「ジュエリーのネット販売や訪問買取りなどに関するトラブルが増加」と発表しています。下記に実際に相談があったその一部を抜粋いたしましょう。

「K18 でオーダージュエリーを作ってもらったが、K10 位の色の薄さだった。K18 ではないと思います。」
「シルバー925 と説明されている製品を購入したら、真鍮でした。表示義務はどうなっているのでしょうか?」
「ブルームーンストーンと呼ばれて売られている宝石を購入したが、本当の宝石名はラブラドライトかペリステライトではないですか?」
「ルビーが加熱処理してあるなんて今まで知りませんでした。加熱してあるルビーなら要りません。今まで購入したルビーを全て返品したいと思います。」
「ネット販売で、Pt(刻印あり)・ダイヤモンドネックレスと表示してあった商品を購入し、質屋で見てもらったらプラチナでもダイヤでもないと言われました。騙されたが、返品不可と言われました。」
「Pt100 というネット上の説明があったが、これはプラチナ 10%のジュエリーを Pt100%と消費者に誤認させる表示だと思います。」

このように、非対面でのマーケットは確実に拡がり、それと共に問題も増加の傾向にあるようです。

高価なものですから、信用のおけるお店選びを慎重に、またジュエリー協会などもどんどん利用してみるのも良いかと思います。

こうした悲しいトラブルがあることも否めないのがこのジュエリー業界。それが売り手による意図的な手口なのか、単なる宣伝文句なのか。いずれにせよ、「婚約指輪は給料3ヶ月分」というのは20世紀でも最大の“ウソ”だと私は叫ぶのです。