粋華志義

【第18回】ジュエリーを本気で考える ~婚約指輪と結婚指輪の平均価格~

なんと言いましょうか・・・

当時は一国の文化が一変に変わる時代でしたから、そういった“空気”だったのでしょう。とにかく、ダイヤモンド屋による宣伝文句から 始まったこの習慣は見事に日本人に浸透し、40年以上経つ今日も若者の頭の中に生きているようなのです。

ではここで、 近年のブライダルリングにかけられる平均価格を見てみましょう。

ブライダルリングの平均価格

こちらは結婚情報誌ゼクシィによる 統計調査をまとめたものです。

これを見てみると「給料3か月分」というのは知られていても、現実的な数字ではないことが一目で解ります。 安心された男性も多いのでは!? ここでのポイントはこの数字はあくまで「平均」であることです。中には高級ブランドの数字も入っていますので、 それが数字を引き上げていることはゼクシィ担当者さんも自覚されているようです。

故に、 筆者は自分で調査グラフを提示しておきながら、 この数字を参考にすることは「ありません」と答えます。

そもそも、 こればかりはお金云々ではなく、 “気持ち”の問題であるはずです。 そう、想いの問題――。

以上のようにまとめている記事が多いようでありますが、 しかしながら読者の皆さんの立場になってみると なんだかんだ言っても予算は気になるもの。

「できるだけ抑えたいが、 かといって平均より下だとどうにも都合が悪い」

こういった心境の方も多いのではないでしょうか。

余談ですが筆者の推定ではメイン価格帯は現在、 婚約指輪で25万円前後、結婚指輪で15万円前後といったあたりです。 日本一の結婚情報誌の統計「平均」ではなく、 あくまで実数字による「メイン価格帯」。 参考にするならばこの数字が良いかと考えられるのです。

いわゆるヨーロッパのスーパーブランドではなくとも、 きちんとしたブランド展開している ブライダルショップではこのメイン価格帯(婚約指輪で25万円、 結婚指輪で15万円)を含んで高めのラインがあるでしょうし、 実店舗などコストをかけていないオンラインショップでは これより下の価格から購入できるはずです。

「婚約指輪は給料3か月分」――。

これが、 一企業の単なる宣伝文句であるのと同時に何の根拠も持たないばかりか、 現代の統計平均はおろかメイン価格帯とも 全く関係のないことがお解りいただけたかと思います。