粋華志義

【第38回】金は売り時?買い時?

このWGC日韓代表の言葉にある数字、
つまり世界相場が1トロイオンス(=31.1034768グラム)あたりの
米ドル建てで算出されることはすでにお話しました。

「少なくとも向こう3年間は上昇基調で、1000ドル越えもあり得ると思います」
とは貴金属情報発信企業の代表。
「金価格は1200~1300ドルに達していてもおかしくありません」
とは貴金属アナリスト。

「1300ドルまで上昇するかどうかの時点で、バブルははじけるのではないのか」
とは前述した鬼塚氏がその著書で示した見解でした。

こうしたように、
今日ではさまざまな専門家がその見解を述べていますが、
WGCの日韓代表をはじめとしてことごとくその予測を上回る事態なのです。

2011年6月現在、1540ドル。
依然、金価格は史上最高値を更新し続けています。

一方、これらの他にも
あるゴールドアナリストは
「年内(2010年)に1400ドル。長期は2200ドル」
と予想。

証券会社運用部長は
「年内(2010年)に2000ドル。長期で3000ドル」
と予想。

さらに大手商社経済研究所長は
「年内(2010年)に1300ドルを突破、控えめに見ても中長期で3000ドル」
という見解もあります。

重ねるようですが、
WGCほどの専門家の見解を大きく上回っている以上、
どれが真実に近いのかがよく解らないのです。

これは、
そもそも市場の動向が”明確に予測できるものではない”
ということなのでしょうが、別の言い方をすると
今の金価格高騰はそれだけ異常な動きだと言うことなのでしょう。