粋華志義

【第30回】金は売り時?買い時?

5.発生するCO2

天然鉱山(含有量5g/トン)より金を採掘し運送、
精製の過程を経て金1kgの塊を作るのに、
約60トンのCO2が発生すると言われております。
一方、
不要なジュエリーを原料としてリサイクル(精製)した場合、
同じ1kgの金を作るのに発生するCO2は約1.2トンで
すむということが確認されています。

不要なジュエリーをリサイクルすることは、
発生するCO2を実に50分の1に抑えることにもなるのです。

今国際的にCO2を削減しようという傾向がありますが、
その指導者たちはこの数字を是非再確認していただきたいものです。
山を削り穴を掘り、地球を壊していくよりかもずっと近くに、
“鉱山”はあるのです。

今まで、
金をリサイクルする意義を5つの視点から
遠回しにでもお話して参りました。

これらは筆者が経済産業省や材料・物質研究機構でも
お話した前置きに過ぎません。
ここよりすべての話をまとめてゆきたいと思います。