粋華志義

【第21回】金は売り時?買い時?

使用済み携帯電話の回収事業

「バカな!!!」

2010年3月のあれは何日だったか、 私はある記事を見て驚きました。それは、 経済産業省が展開した「たんすケータイあつめタイ\(^o^)/」 という事業の結果でした。

期間は3ヵ月間で、全国の回収実施店舗に持ち込めば、 抽選で15万8800名に商品券をプレゼントするという概要です。 目的は、 使用済み携帯電話の回収・リサイクル促進のためで、 都市鉱山に眠るレアメアルを掘り起こして再利用しようというものでした。

さて私が驚いたその結果とは、次の通りです。

>回収電話数: 56万7056台 この中に含まれる有用金属
>金: 22kg
>銀: 79kg
>銅: 5670kg
>パラジウム: 2kg

なんと!金が22kg!?

読者の皆さんはこの数字を見てどう思われるでしょうか? 多いのか、それとも少ないのか。 私は、圧倒的に少ないと感じ、驚嘆したのです。 憤りさえ感じたその時、直感的に頭をよぎったのは 「国が(自分に)バックについてくれれば、この100倍は集められる」 ということでした。

何故ならば、これからお話するような、 それだけの意義があるからです。

筆者が憤りを感じたのは他でもありません。 経済産業省、つまり国はこの事業になんと5億円も使っていたのです。 我々の税金を5億円使って集められたのは金22kg、 瞬間呆然としてしまいました。 気がつくと「経産省 電話」とタイプし検索していて、 1分後には経済産業省に電話していました。