粋華志義

【第14回】金は売り時?買い時?

日本で一番金を高く売れる店

今まで貴金属買取店の色々な業界側のお話をしてきましたが、
この辺りで読者の疑問に耳を傾けたいと思います。
「街にある買取ショップは、買取った金をどうしているのか?」
「表の正味価格で売れるところはないのか?」
「結局、一番高く買い取ってくれるお店はどこ?」

こういった声が以前より聞こえていました。

実はこの3点、
行き着く答えは同じところにあります。

“模範解答”としては、「田中貴金属」があります。

田中貴金属は世界でも有数の貴金属企業であり、
日本では最大手の地金商といって良いでしょう。

1885年の創業以来100年以上にわたる事業は
貴金属・ジュエリーをはじめとして、工業製品の製造・販売、
CMでもお馴染みの金・プラチナ積立といった資産関連商品など、
貴金属をメインに幅広い事業を展開しています。

また、
同社は世界の金市場で最も権威のあるロンドン金市場の
登録認定機関・LBMA(ロンドン地金市場協会)指定の審査員に
日本で初めて任命され、
LBMAが世界で流通する金および銀地金の品質を保証するために行う審査を、
現在でも国内で唯一の企業として担っています。

もうお解りのように街にある買取ショップの多くも、
こうした地金商あるいは直接精製工場へ出すことになります。

言うまでもなくここで地金商に買い取ってもらう価格とは
表の「正味価格」の価格、つまり100%に近い数字となり
ここでの差額が、その買取ショップの利益となるのです。

具体的には、
表の80%で買取価格を提示してきた「東京の買取ショップ」で
筆者があの時自分の指輪を手放した場合、

【正味価格:42,489円(100%)】-【ショップ買取価格:34,000円(80%)】

=【ショップ利益:8,489円(20%)】

という単純計算になるということです。

(買取ショップが持っていく先の地金商、もしくは精製工場により
100%の価格が若干ですが異なります)

であるのであれば、
一般の消費者もこの地金商、もしくは精製工場へ
直接売りにいけば良いのでは?なぜ行かないのか?

こうした疑問も聞こえてきますが、ここでもその答えは簡単です。