粋華志義

【第10回】金は売り時?買い時?

商品に“世界相場”がある。

これを理解するために解りやすい例をあげましょう。
それは為替レートであります。

通常、
我々は海外旅行をする時に円をその旅行先の通貨に両替します。

それは小さな両替商の場合もありますが、
大抵は大手銀行の「EXCHANGE」カウンターで行います。

ある程度の金額を両替する場合は特に、
そのレートが気になります。

毎日変動するのでその日その日のレートもそうですが
銀行によっても異なりますので、
「この銀行よりあっちの銀行の方が、レートが良かった」
ということにもなるのです。

銀行によってレートが違う、
これはもうお解りのように
その銀行の「利益のとり方」が違うからで、
言い方に変えれば“手数料”の違いでもあるわけです。

世界共通の為替相場(為替レート)は
インターネットでも今日では簡単に確認できますが、
その為替相場より各銀行の手数料を差し引いたレートが、
実際に両替できる価格となります。

こういった部分で言えば、
外国為替の「レート」と貴金属の「買取価格」は
同じであると言えるでしょう。

となると買取価格が業者によって異なることは自然なことで、
ポイントはその業者の「買取価格」ということになります。

ただし、
銀行による為替レートとの決定的な違いは、
貴金属の買取業者ごとの価格の違いなのです。

銀行の“ソレ”とは違い、
買取業者が提示する査定価格は業者によって
時には
倍近くの差が生じることもあるのが現状なのです。