粋華志義

【第8回】金は売り時?買い時?

しかし、
県民生活センターや自治体がいくら「業者の選定」をきちんとしましょう、
と注意を促したところでこの問題が解決するものではありません。

なぜなら、
消費者は選定の仕方がよく解りません。
その業者が実店舗を構えていたら「良い選定」になるのか、
ホームページを見て電話が繋がる大きい企業なら「安心」なのか、
古物商の許可証を確認すれば「問題ない」のか、
と言うとそうでもありません。

では消費者にとって、
いや、この場合もっと具体的に
「貴金属(金、プラチナ)を売りたい人」
にとってどんな業者が一番良いのでしょう?

答えは簡単です。
それは、「一番高く買い取ってくれる業者」です。
これを、この第二部で暴露していきたいと思います。

その前に、
「一番高く買い取ってくれる業者が、良い業者」
という筆者なりの答えに賛成できない方のために、
もしそれが誤解ならそれを解きたいと思います。

世の中にはあらゆる商品に“値段”がついています。
この値段は千差万別で、
例えば同じバーテンダーが作るカクテルでも
居酒屋と夜景が綺麗なホテルのバーでは値段が違ってきます。

それは言うまでもなく、
“雰囲気”という付加価値がついているからです。

これは居酒屋が価値がないというわけではなく、
ホテルの雰囲気が高級志向なものであると言えばいいでしょうか。

このように世の商品には何かしらの
付加価値がついて値段の違いがあるわけです。

その値段に価値を見出せる人がそれぞれの商品を「買う」ことになるのですが、
今回のお話ではその逆「売る」ということになります。

この「売る」ということであれば、
売る側にとっては当然高く売れた方がよろしい。

貴金属を「買う」側、つまり業者にとっても、
その商品(貴金属)に付加価値を求めるものではないのです。

そして最も重要なことは、
貴金属の相場は世界共通で決まっているので、
その商品(貴金属)自体にそもそも高いも低いもないのです。

シンプルに、
その重さがそのまま相場価格になるのですから
そういった意味で、
「売りたい人」にとって一番良い売り先は
「一番高く買い取ってくれる業者」というように考えるのです。

では、その「一番高く買い取ってくれる業者」とはどこなのでしょう。