粋華志義

平将門を読み終えて

平将門って、何と言うか、もっと悪い人だというイメージがあったんですが、本当はそうでもないんですね、きっと。なんか「将門」という文字を見るだけで大魔王みたいな印象を受けるのは何ででしょう?

でも、詳細は(誰もが)知らねど新皇を名乗るのはまずい。まずいですよ、これは。たぶん、これだ。これをして後世千年も後に生きる我々にして大魔王を連想させるに違いない。

私の親友に西暦700年くらいから伝統祭事を行っている神社の息子がいるんですけど、彼が言っていたのを思い出すと、

「日本史というのは不思議で、誰も天皇にとって代わろうとした例がない」

というのです。たしかに、これだけ長い歴史においてそれがないのは、ある意味ものすごいこと。叡山を焼き討ちしたあの信長にしても、秀吉にしてもそれはなかった。たしかに。

で、この将門にしてもね、あくまで新皇。京都に天皇がおわすことには変わらず、というか新皇と名乗って2ヶ月くらいで征伐されてるし。

あとは、やはり、人は驕るものだな、とは感じさせられます。この将門も、頼朝も、尊氏だって、秀吉なんかもひどいもの、天下人となるまでの秀吉は超がつくほど大好きなんですが、晩年の秀吉は見てられないものがあります。

あと、最近も話に出たんですが、人は歳を取るとひがみっぽくなるものなんですかねぇ?これと、人間の驕り。この当たりは意識してでも初心を忘れないでいこうとは思います。

まとめ、将門は基本純粋無垢な人、大魔王ではなかった。