粋華志義

寺田屋お登勢あて/慶応三(一八六七)年四月二十七日

この一品はきみえにやって下さい。
あの子はいまどこにおるやら、ただ気がかりです。今度せっかく下関に連れてこようと思ったのに、やれやれまたこれから長崎へ帰ります。言わないでも
いいことですが、いろいろお気をつけ下さい。

 四月二十七日  梅より
おとせさま

伏見宝来橋 寺田屋様