粋華志義

三吉慎蔵あて/慶応三(一八六七)年三月二十日

珍しいことをお見せし、お耳に入れます。  龍
今日お手紙を出しました理由は、一昨日薩摩藩の村田新八が山口の方へ使者として参ったこと云々についてです。
また、今日石川清之助が薩摩より三条実美までの使いに参り、それより急いで上京するようです。
西郷隆盛は、先日土佐へ行き、
老公に拝謁し、まったく同論にて容堂公も三月十五日までに大阪まで行くそうで、薩摩の島津久光公も急いで大阪まで行き、容堂公と一緒に京都へ押し入り、まず日本の進むべき道を示すとのこと、西郷もこのたびは必死の覚悟のようです。

今日は他にも用事があり、
これより印藤聿と出かけます。
三吉慎蔵様         直柔
急報