粋華志義

寺田屋お登勢あて/慶応三(一八六七)年二月十三日

先日手紙を出しましたが、そのあとに箱が一つあるではないか。
宿のおかみがもし、これは何でございますかと聞く。
ここへ忘れてしもうた。
それはさておき、きょう虎が来て思いの丈を訴える様子であの一件について話して聞かせてくれた。
金のことまでは思っていなかったが、また少々ご迷惑をかけ気の毒なことです。さようなら。

十三日
寺田屋様

うめより
親展