粋華志義

【人間力第66回】哀の攻略法~続き~

 ここでまたこんな名言が出てくる。

「途中にいるから中ぶらりん 底まで落ちて地に足が着けば ほんとうに落ち着く」

また、こんな言葉もを想い出す。

「ずっと鉄棒にぶら下がっていると疲れるから、そんな時は一度地に降りて休む。その後に逆上がりすればいい」

そう、この哀の攻略法とは、一度その感情にどっぷり浸かることで確認できる。ただ、注意しなければならないのは、いつまでもソレに浸かっていてはならないという事だ。舵をいつまでも感情に渡してはならない。舵をいつでも自分の視野の中に置いといて、どっぷり浸かった後には自分の下にすぐ取り戻せる、その範囲に置いておくのだ。

少し言葉では難しいかも知れないが言い換えると、落ちるところまで自分を落とせば、後は上がるだけなので、その順序をふむ、という事である。その過程に涙は当然伴われて行くことであろう、さればその涙さえ恥じるべきことではない、という事だ。

また、前回同様に平常心を取り戻すスイッチをここで言うならば、深呼吸というのは非常に使える。これを3回やるだけで平常心に人は戻れる、初めは馴れないかも知れないが、その習慣をつければそれが癖にでもなっていくようである。