粋華志義

【人間力第61回】何故、すぐに怒っては不利なのか

では、小さい事でも(感情的に)怒ってしまうとどうなるのだろうか。「世界や可能性を狭めてしまう」ことは先にも触れたが、もっと具体的に考えてみる。

恋人とレストランに行った。今日は記念日ということもあって、いつもとは違う格式の高いレストランに予約をした。良い雰囲気の中食事を楽しんでいたが、何としたことか、店員がお皿を片付ける時に落としてしまい、恋人のドレスアップした服にかかってしまったではないか。

ここで、その恋人は激怒した。もうその店員に怒鳴りまくっている。「どうしてくれるんだ(のよ)!」「弁償しろ(しなさいよ)!」この大声で激怒している恋人を見て自分はどう思うだろうか?そう、自分が怒るのかどうかではなく、他人が怒っている姿を見て、自分がどう思うだろうか?

これも例によって答などはないが、私ならその怒っている姿を見て、かっこいい、素晴らしい、頼りになる、などとは思えない。おそらく、多くの人がそうであることなのでしょう。ここで逆に少しも怒ることもなく、余裕を持っていられる人であれば、その品格ある人間力に感嘆することだろう。

これもまた、人間力なのだ。