粋華志義

【第27回】ダイヤモンドのスマートな選び方 店員さんが教えてくれない4C、よっつ目はカット

店員さんが教えてくれない4C、よっつ目はカット

よっつ目のCはカット(Cut)です。

4Cの中でも唯一人間の手によって加えられる要素となっており、このカット次第でそのダイヤモンドの価値が左右されると言っても過言ではありません。

カットは通常、次の五段階によって評価されます。

  1. EXCELLENT
  2. VERY GOOD
  3. GOOD
  4. FAIR
  5. POOR

カットには大別して3点ありまして、ひとつ目はプロポーションと目視要素の総合評価で決まるカットグレード(等級)です。

プロポーションやフィニッシュ(仕上げ)を含むカットを総合的に上記の五段階で評価します。

このカットグレードの中からポリッシュ(研磨状態)とシンメトリー(対称性)を特に(別に)評価し、これも上記の五段階でグレーディングされます。

これらカットグレード、ポリッシュ、シンメトリーが3つとも最高級であるEXCELLENTである場合「トリプルエクセレント」と呼ばれ、繊細なカットを裏付ける確固たる評価となります。

また、
このトリプルエクセレントの中でもさらにカットが理想のプロポーションに近づくと、専用のスコープで覗けば上面からはハートが、底面からはキューピット(矢)が確認できます。

これは「ハート&キューピット」と呼ばれ正に最高級のカットがなされている証となり、“ハートとそれを射止める天使の矢”というその愛くるしい形状からも、婚約指輪には特に人気があるものです。

一見、ジュエリー店の都合のいいセールストークにも思われるかも知れませんが、これは否。ハート&キューピットが見えるものは理想のプロポーションに限りなく近い、最高級のカットと言えます。