粋華志義

【人間力第47回】成功という自己満足に浸ってはならない

 実は、成功よりも失敗の方が人は自己啓発出来るという現実がある。
何も成功が間違っているということではなく、成功よりも失敗の方が良い、ということでもない。ただ、成功という環境に浸っていてはそこに自己啓発はなく、ついには退化していくしかない。失敗という階段を登って、到達した成功という名の踊り場にいつまでもいては、次のフロアに行けないのである。

これは、歴史を見ると単純明快だ。栄華繁栄した家、会社、文明、国家というのはその単位に限らず衰退、あるいは滅びの時期を迎える。その理由は共通していて、一言で言うとどれも“怠慢”と呼べるものだと思う。これが、人間の性質なのだ。

だから、「初心忘れるべからず」という金言が、今も重宝されているのだろう。人生バックはしない。でも、初心を忘れもしない、そんなスタイルです。