粋華志義

【人間力第109回】言葉の重み

武士に二言なし、という言葉が出て来たのでここで言葉について改めて考えてみたい。

第二章の思考と関連付けて言葉については少々考えてきたが、今回は違う視点で見てみたい。武士は信義を重んずるので、いったん言ったことを取り消すようなことはない、ということから「武士に二言なし」と言う様になったが、これはそのまま実践として使え、人間力に重みをつけるようだ。

★★★実践★★★

有言実行、武士に二言なし  

口にした事は、必ず実行する。するとやがて、発する言葉に重みがついてくる。それはつまり人間として図太い芯が生じて重みがついていく様であり、そのまま“信”となって人間力の魅力になる。

これとは逆の人間を評価するのに、よくこんな言葉を聞く。

  「あの人は言っている事と、やっている事が違う!」

  こう言われている人は、発する言葉はことごとく軽く受け取られ、人間として信用されない。前者になるのも後者になるのも自分次第なのである。