ダイヤモンドの4C
さて本章の要となってくる4Cですが、 これは米国宝石学協会(GIA=Gemological Institute of America)が ダイヤモンドを評価する際の基準として定めたものです。
4つの視点から評価をするもので、 今日では世界規模で通用される評価として定着しております。 ベルギーやイスラエルの世界ダイヤモンドマーケットで取引される価格も、 この4Cに沿って取引されます。
ただし、 どんなに優れた基準を設けてもその評価を決めるのは人間の目であり、 あるいは評価を決める人間の目が優れていても 4Cもまた人間が定めた単なる“基準”に過ぎず、 要するにこの4Cが「すべて」では決してありえません。
しかしながら価格はこの4Cを元に取引されていますから、 ここに大きな落とし穴(もしくは狙いどころと言ってもいい)があるのです。 4Cのグレードがひとつ違うだけで 何万、何十万も変わってくるのがダイヤモンドであり、 上を見ればそれこそキリがありません。
これは、 ダイヤモンド自体の取引をしたことがないと当然解るはずもありません。 経済学を教える大学教授が実際に会社を起こして必ずしも 成功するわけではないのと同じで、頭と体で理解するのはそれぞれ違います。 ジュエリー店でもすべての店員さんが ダイヤモンドの取引をしているわけではありませんから、 こちらも最低限のポイントを抑えていけば対等の会話ができると思うのです。